七人の侍 4K

明日で最後ということで「午前十時の映画祭」七人の侍を市川で観た。

映画館、大画面で見るのは初めて。TVとか様々なんとなく見たことはあるが、真剣に見るのも初めて。

いや、良かった。今更、この映画の良さを繰り返してもしょうがないんだろうけど、いいものはいい。今回、デジタルリマスターで蘇った画面が素晴らしくきれいで、鮮明。画面だけなら最新作といってもいいくらい。

確かに音が今ひとつ聴きづらい箇所はあったが、それはもう些細なこと。(後で知ったが、これ、公開当時から聞き取りづらいという問題があったようだw)

構図が流石だなぁ。美しい。映画はこれだと。写真やっている人見たほうがいい。ほんと、どのカットもかっこいい。美しい。絵になるというのはこういうことをいうのだって感じ。どこかで見たカット、この映画に影響された映画が多いのにもうなづける…。

土埃、湯気、そして雨。極めて日本的な対象が画面を引き立たせる。時代考証をして、百姓が傭兵として侍を傭うという実際の史実を膨らませたという物語。

勧善懲悪のようで弱者の百姓のダメさや暗さ、出世が叶わなかた浪人の悲しさも描く人間ドラマ。そして、雨の中の最後の決戦。日本最初のマルチカムが、リアルで壮大なアクション活劇を生んだ。

休憩を挟む3時間を優に超える長い長い物語だが尺を感じさせない。俳優もいいなぁ。志村喬、三船敏郎、そして久兵衛の宮口精二、カッケー。

脂の乗り切った44歳の黒澤明作品。今見ても新しい。いや、見て良かった。

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