SIGMAのFoveonセンサー搭載 SD Quattroのユーザーである。
 従来のバイヤー型のセンサーとは違い偽色を原理的に発生させない、とにかく高精細な味わい深い写真がたまたま撮れたりする。
紅葉
 たまたま、なのはとにかく扱いづらい。ある程度光が必要で、感度は正直、現在の一眼デジカメの数世代前の状況。環境を選ぶ故に、そう簡単にいい写真を撮らせてくれない。光が足りなかったり、早い動きに対応できなかったり、やけに焦点を合わせるのが遅かったり…。
 今のカメラの常識が当てはまらないほど、使い勝手はすこぶる悪い。アマチュアな自分は、カメラに振り回されている状況。ただ、うまくいくと、本当に味わい深い素敵な写真が撮れてしまう。そこが実に楽しく…手放せないカメラなのだ。
タワー
 さらにRAW現像も特殊なセンサー故、Adobe LightRoom:LR とか定番ソフトは使えない。SPPと呼ばれる画像処理ソフトでしかそのRAWファイルは扱えない。LRに慣れるとその遅さに閉口する。でもLRで処理するためには、SPPを用いてRAWを一旦TIFFへ変換が必要だ。
 で、見つけたのがX3f_toolsというX3fをDNGに変換するコンバーター。LRでも扱えるAdobeの標準RAW形式、DNGにFoveonのRAWファイルx3fを変換してくれるCLI:コマンドラインインタフェース。アプリケーションではなく、コマンドツールだ。オープンソフトウェア。下記、リンク。
https://github.com/Kalpanika/x3f/releases/tag/0.56
Linux、Windows、macOSに対応。/usr/local/bin あたりに放り込んでターミナルから呼び出す。

iMac:863SIGMA kwmr$ x3f_extract  hogehoge.X3F 
   : X3F TOOLS VERSION = 0.56-osx-x86_64
   : READ THE X3F FILE hogehoge.X3F
   : Dump RAW as DNG to hogehoge.X3F.dng
   : Files processed: 1	errors: 0

色調整とかサイズ変換とかは一切できないが、現像後の品質は極めて自然で悪くない。撮って出しできるレベル。ワイルドカードを使って一括変換とかも可能なので、一括変換した後にLRとかで調整というフローになる。このフローでしばらく使おうと思う。SIGMA Foveonユーザーには朗報。おすすめ。

追記 2017.6.23
SD QuattroのFirmware1.04Update以降上手く動作しなかったが、ようやく対応版のFifth Kalpanika X3F(0.57)がリリース。
https://github.com/Kalpanika/x3f/releases/tag/0.57

夕暮れ後

X3FをDNG変換:x3f Tools 0.56